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50代の資格試験リベンジ|1回目「保留」から合格した科学的勉強法

はじめに:たった1科目に泣いた、あの日の挫折

前編では、50代の学び直しにおいて「記憶力の低下は言い訳に過ぎない」ということ、そして脳を再起動するための「毎朝30分のモーニングノート」とこだわりのブルーインク(パイロット・ライティブ×マルマン・ニーモシネ)の魔法についてお話ししました。

「やらない理由」をすべて捨て去り、淡々と机に向かう仕組みを整えた私ですが、決して一発でスマートに合格できたわけではありません。

私が挑んだのは、各科目40%以上、かつ総得点70%以上が必要とされる、自分が携わる業界の難関資格。

1回目の挑戦、私の結果は「保留」でした。

なんと、たった1科目だけ、40%の足切りラインに届かなかったのです。

正直に言って、この時点でモチベーションはダダ下がりでした。
「やっぱりこの年齢からじゃ無理なのかもしれない」と、勉強が手につかない時期もあり、かなり危険な状態だったと思います。

それでも私が踏ん張り、半年後の2回目の試験で見事にリベンジを果たせたのはなぜか。

それは、それまで仕組みによってコツコツ続けてきた自分への信頼と、50代の脳に最適化した「科学的な戦い方」を徹底したからでした。

今回は、私がどん底の「保留」からリベンジ合格へ這い上がり、具体的なノウハウのすべてを公開します。


1. 脳科学が証明する「思い出す(アクティブ・リコール)」の魔力

1回目の失敗を経て、私が貪るように読んだのが、安川康介氏の『科学的根拠に基づく最高の勉強法』や、望月俊孝氏の『何歳からでも結果が出る 本当の勉強法』でした。

そこで学んだのは、テキストを何度も黙読するだけの勉強は、脳が「分かったつもり」になっているだけの罠だということです。

50代の脳に必要なのは、綺麗なノートを作ることでも、教科書を綺麗に色分けすることでもありません。

詰め込むことではなく、脳から「思い出す練習(アクティブ・リコール)」をすることです。

具体的には、以下の2つを徹底的に繰り返しました。

  • テキストを数ページ読んだら、何も見ずに白紙に書き出してみる
  • 誰もいない部屋で、誰かに教えるつもりで声に出して説明してみる

ただテキストを目で追うのは楽ですが、記憶には残りません。

あえて「何も見ずに思い出す」という強い負荷を脳にかける。
この泥臭いステップを踏むことで、記憶の定着率は若い頃以上になります。

50代には、50代の正しい脳の戦い方があるのです。


2. 意志の力は不要。挫折を仕組みで防ぐ「3つのルール」

「保留」のショックでモチベーションが下がっているとき、「やる気が出たらやろう」なんて考えていたら、絶対にそのまま挫折していました。

大人の勉強に「意志の力」を期待してはいけません。

私は、どんなにやる気が底をついていても自動的に勉強が進むよう、次の「3つのルール」を徹底して仕組み化しました。

① やる時間を決めない(スキマ時間があればいつでもやる)

「毎日夜の20時から勉強する」と決めてしまうと、仕事で疲れて帰ってきた時に一歩が踏み出せなくなります。

だから時間は決めない。
通勤電車の中、昼休憩の残り10分、お風呂が沸くまでの5分。

「スキマ時間があれば、いつでもどこでもやる」と決めました。

② やる内容を固定しない(その日の脳の疲れ具合で決める)

疲れている夜に難しい計算問題を解こうとすれば、脳が拒絶を起こします。

そのため、その日の脳の疲れ具合に合わせてメニューを変えました。

元気な朝はゴリゴリ難問を解き、疲れている夜は「たった1問だけでもいいから解いてみる」

それすらキツい時は、前述のモーニングノート用のライティブを握り、ニーモシネにキーワードを1つ殴り書きして思い出す。

ハードルを徹底的に下げて淡々と続けました。

③ 迷う余地をなくす(机の上にテキストを開いたままにしておく)

「勉強を始めるための準備」というノイズを徹底的に排除しました。

我が家の書斎(机の上)には、常にテキストとニーモシネが開いたまま置いてあります。
椅子に座れば、0秒で勉強が再開できる環境です。

「今日は30分しか取れないからやめよう」ではなく、「5分でもいいからテキストを開く」「1問だけ思い出す」。

これを繰り返した結果、気がつけば「やらないと気持ち悪い」という完全な習慣へと変わっていきました。


3. 合格通知が届いた瞬間に湧き上がった、静かで揺るぎない優越感

足切りに泣いたあの悔しさから半年後。
2回目の試験で見事、リベンジを果たしました。

自宅のポストに届いた「合格通知」の封筒。

あの張り詰めた空気の中で封を切り、合格の文字が目に飛び込んできた瞬間に身体の底から湧き上がってきたのは、凄まじい達成感、爽快感、そして「俺もまだやれるんだ」という静かな優越感でした。

年齢とともに、会社でもプライベートでも「守り」に入ることが増え、新しい何かに挑戦して心から震えるような経験は少なくなっていきます。

しかし、仕組みを信じてコツコツと続けてきた自分への信頼が、人生の後半戦で最高のスコアを叩き出してくれたのです。

「このコツコツ勉強する仕組みを、学生時代に知っていればなぁ」と思うこともあります。
でも、遅すぎることはありません。

今が、これからの人生の中で一番若い時です。

誰に評価されるわけでもない、他人に自慢できることでもないかもしれない。

それでも「今日もやった」「昨日の自分よりほんの少し前に進んだ」という積み重ねが、50代の心に静かで揺るぎない自信をくれます。


結論:「為さねば成らぬ」という武将の言葉

この記事を書きながら、ずっと心に留めていた言葉があります。

戦国時代の武将・武田信玄の一節です。

「為せば成る、為さねば成らぬ、成る業を成らぬと捨つる、人のはかなき」

武田信玄の言葉として知られる

現代語に訳すと、こういう意味です。

「やれば成し遂げられる。
やらなければ成し遂げられない。
成し遂げられる仕事を『どうせ無理だ』と捨ててしまう。
それは人生が有限だから余計にもったいない。」

正直に言います。

この難関資格への挑戦を始める前、私は毎日会社の同年代の男性たちと顔を合わせていました。

皆、50代。
体力の衰えを感じ、昇進も見えた。
定年までの残り時間を数えている者も多い。

そんな中で、ある同僚が言った一言。

「もうこの年で新しいことやる気力ないよ。
定年まで穏に過ごすのが一番だと思わない?」

その気持ちは分かります。
私も同じ心持ちでした。

でも、その言葉を聞いた時に思ったのです。

「成し遂げられる仕事を『どうせ無理だ』と捨ててしまっている」

それが、まさにこの状態だ、と。

資格試験で「保留」という悔しい思いをしました。
体力も落ちているし、記憶力だって若い頃とは違う。

それでも、「成し遂げられない」と決めつけるのは、自分の可能性を自分で殺すこと。

50代だからこそ、限られた時間だからこそ、その

「成らぬと捨つる」を避けるべきなのです。


年齢は理由になりません。
時間がないのも、皆同じです。

大切なのは、「為すか、為さぬか」。
その一択です。

もし今、何かを始めたいのに躊躇しているなら。
もし「どうせ無理」と心の奥底で呟いているなら。

まずは5分。
たった5分だけ、勇気を出してみてください。

その一歩が、これからの50代の人生を、確実に変えます。


ちなみに、こうして身につけた知識や資格は、履歴書のためだけのものではありません。肩書が剥がれた後、人と話すときの「話せるネタ」になります。その話は3階でしています。

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